2014/04/05

ジンギスカン

家飲み。翌日二日酔い。
たった2本のワインが私の体を蝕んだ。
のどの渇きと共に塩分がほしい。
頭に浮かんだ文字、それはラーメン。

ねえ、ラーメン食べに行かない?

ん?オレの気分はジンギスカンだ。

あっそうか。

私の頭からラーメンは離れない。しかし後追いでジンギスカンが走ってくる。
私は珍しく、男の言う事を聞いてジンギスカンを食べる事にした。
早速店を探す。
昼からのジンギスカンは久しぶりである。
札幌で昼からジンギスカンを食べられる店は限られてくる。
遠出もしたくないので、狸小路のライオンに行く事にした。

昼過ぎ13時半。店には客がいない。
多分サッポロビール園やアサヒビール園に客はいるのであろう。
席に着き取りあえずビールを注文。
今日は沢山飲む自信がない。なにせ昨日の今日なもんで。

北海道の人は昼から店でジンギスカンを食べるだろうか。
昼から食べるとしたら野外で食べるであろう。
店員から見ると私たちは観光客に見えるだろうか。
いや見えるわけないべさ。
店員がジンギスカン鍋にもやしを入れてセットしてくれた。
やはり観光客に見えるのか。

そして一組の客がやって来た。親子である。
親子は食べ放題を頼んだ。
母親はハンディキャメラをカバンから取り出し、息子とジンギスカンを撮っている。
息子はジンギスカンを食べる事に夢中だが、
母親は箸の持たない片手でスマホをいじっていた。ながら食いだ。
どう見ても観光客の親子はジンギスカン鍋に野菜を入れた。
店の人はセットしますか?など聞いていない。
1時間もせず、電車の時間だといい親子は帰っていった。
北海道の人は電車とは言わない、JRと言う。やはり観光客であろう。

親子が帰ってしまったので、また私たちだけになった。
生ラムを見ながら私は、

ねえ、ひょっとして丸いジンギスカンが食べたかったんじゃない?

すると男は、
うん。ベルのタレでマトン食べたかった。

やっぱりね。ジンギスカンのハシゴする?

すると男は、こう言った。
オレは、君の笑顔でお腹が一杯さ。

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